森ブログ(飯田竜太+内沼晋太郎+施井泰平)

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カテゴリ:内沼晋太郎( 1 )


2006年 09月 24日

出会った話

この展覧会の3人の出会いは、自分たちで言うのも変ですが、とても運命的なものでした。

まずぼくと泰平くんが出会いました。お互いに気になっていて、共通の友人のYMちゃんにちょうどぼくが「泰平くんに会ってみたい」とお願いしたその日に、なんと泰平くんからも直接メッセージが来たのです。そうして、会うことになりました。ぼくとYMちゃんは以前からククイカフェによく通っていたので、待ち合わせもククイカフェにしました。

泰平くんの作品はご存知のとおり、文庫本のカバーを大量に使います。そして中身の文庫本はいらなくなります。最初に会ったときに「ブックピックで、いらなくなった中身の文庫本を売りませんか?」という話をもらいました。しかしカバーがない本というのは、古本の場合は価値ががたんと落ちてしまいます。なにかそういう作品を作るしかないな、と思いつつも、なかなか具体的に引き取る案が出ませんでした。一方で「余っているカバーがあれば欲しい」という話を聞き、知り合いの編集者とかに頼んでみようか、という話などをしました。

その後、ブックピックで、大阪のgrafが主催するtenants展という展覧会に出たときに、ぼくらと、シアタープロダクツさんと同時に、展覧会に呼ばれていた飯田くんと出会いました。飯田くんの、本を彫刻のように彫ったり文字を繰り抜いたりする作品は、それ以前から知っていたのですが、実物を見たときにひらめいたのです。「飯田くん、カバーのない文庫本とか欲しい?」ぼくは聞きました。返事はもちろんYES。そして次の瞬間、飯田くんは言いました。「ぼくの作品、カバーとか要らないんですよ」。

ぼくはこの驚くべき巡り合わせに興奮し、その場で泰平君に電話しました。「カバーが必要で中身が不要」な泰平君と真逆で、「中身が必要でカバーが不要」なアーティストを見つけてしまった――もちろん泰平君も大喜びで、東京に戻ったら3人で会うことを約束。3人が会う場所も、またククイにしました。

そういうわけで発端は、作品制作においているモノといらないモノ、という、とても具体的なことにまつわる偶然だったのです。しかしもちろん、同じ「本」をモチーフに作品をつくるアーティストが集まったわけで、話が合わないわけがありません。初めて会ったその日に大いに盛り上がり、意気投合。店主の小口真世さんも交えて話をして、その場で「展覧会をやりたい」という話にまで発展。というわけで、トントン拍子に開催に至ったのです。

そんな本展も、いよいよあと1週間。3人とも作品製作に追われる日々(と想像します)。どうぞお楽しみに!(ウチヌマ)
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by kukui_mori | 2006-09-24 00:53 | 内沼晋太郎